令和3年度 雇用保険法

令和3年度の雇用保険法の本試験問題のインデックスを掲載します。

 

リンク先に本試験問題及びその解説を掲載しています。

 

 

択一式

○【問1】= 被保険者資格の有無の判断に係る所定労働時間の算定に関する問題:

 

▶被保険者資格の有無の判断に係る所定労働時間の算定に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

 

【令和3年問1A】

(雇用契約書等により1週間の所定労働時間が定まっていない場合やシフト制などにより直前にならないと勤務時間が判明しない場合、勤務実績に基づき平均の所定労働時間を算定する。)

 

【令和3年問1B】

(所定労働時間が1か月の単位で定められている場合、当該時間を12分の52で除して得た時間を1週間の所定労働時間として算定する。)

 

【令和3年問1C】

(1週間の所定労働時間算定に当たって、4週5休制等の週休2日制等1週間の所定労働時間が短期的かつ周期的に変動し、通常の週の所定労働時間が一通りでないとき、1週間の所定労働時間は、それらの加重平均により算定された時間とする。)

 

【令和3年問1D】

(労使協定等において「1年間の所定労働時間の総枠は○○時間」と定められている場合のように、所定労働時間が1年間の単位で定められている場合は、さらに、週又は月を単位として所定労働時間が定められている場合であっても、 1年間の所定労働時間の総枠を52で除して得た時間を1週間の所定労働時間として算定する。)

 

【令和3年問1E】

(雇用契約書等における1週間の所定労働時間と実際の勤務時間に常態的に乖離がある場合であって、当該乖離に合理的な理由がない場合は、原則として実際の勤務時間により1週間の所定労働時間を算定する。)

 

 

○【問2】= 未支給の失業等給付に関する問題:

  

【令和3年問2A】

(死亡した受給資格者に配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にあった者を含む。)及び子がいないとき、死亡した受給資格者と死亡の当時生計を同じくしていた父母は未支給の失業等給付を請求することができる。)

 

 ・【令和3年問2B】

(失業等給付の支給を受けることができる者が死亡した場合において、未支給の失業等給付の支給を受けるべき順位にあるその者の遺族は、死亡した者の名でその未支給の失業等給付の支給を請求することができる。)

 

 ・【令和3年問2C】

(正当な理由がなく自己の都合によって退職したことにより基本手当を支給しないこととされた期間がある受給資格者が死亡した場合、死亡した受給資格者の遺族の請求により、当該基本手当を支給しないこととされた期間中の日に係る未支給の基本手当が支給される。)

 

 ・【令和3年問2D】

(死亡した受給資格者が、死亡したため所定の認定日に公共職業安定所に出頭し失業の認定を受けることができなかった場合、未支給の基本手当の支給を請求する者は、当該受給資格者について失業の認定を受けたとしても、死亡直前に係る失業認定日から死亡日までの基本手当を受けることができない。)

 

 ・【令和3年問2E】

(受給資格者の死亡により未支給の失業等給付の支給を請求しようとする者は、当該受給資格者の死亡の翌日から起算して3か月以内に請求しなければならない。)

 

 

○【問3】= 算定基礎期間に関する問題:

  

▶雇用保険法第22条第3項に規定する算定基礎期間に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

 

【令和3年問3A】

(育児休業給付金の支給に係る休業の期間は、算定基礎期間に含まれない。)

 

 ・【令和3年問3B】

(雇用保険法第9条の規定による被保険者となったことの確認があった日の2年前の日より前であって、被保険者が負担すべき保険料が賃金から控除されていたことが明らかでない期間は、算定基礎期間に含まれない。)

 

【令和3年問3C】

(労働者が長期欠勤している場合であっても、雇用関係が存続する限り、賃金の支払を受けているか否かにかかわらず、当該期間は算定基礎期間に含まれる。)

 

【令和3年問3D】

(かつて被保険者であった者が、離職後1年以内に被保険者資格を再取得しなかった場合には、その期間内に基本手当又は特例一時金の支給を受けていなかったとしても、当該離職に係る被保険者であった期間は算定基礎期間に含まれない。)

 

【令和3年問3E】

(特例一時金の支給を受け、その特例受給資格に係る離職の日以前の被保険者であった期間は、当該支給を受けた日後に離職して基本手当又は特例一時金の支給を受けようとする際に、算定基礎期間に含まれる。)

 

 

○【問4】= 特定理由離職者と特定受給資格者に関する問題:

  

【令和3年問4A】

(事業の期間が予定されている事業において当該期間が終了したことにより事業所が廃止されたため離職した者は、特定受給資格者に該当する。)

 

【令和3年問4B】

(いわゆる登録型派遣労働者については、派遣就業に係る雇用契約が終了し、雇用契約の更新・延長についての合意形成がないが、派遣労働者が引き続き当該派遣元事業主のもとでの派遣就業を希望していたにもかかわらず、派遣元事業主から当該雇用契約期間の満了日までに派遣就業を指示されなかったことにより離職した者は、特定理由離職者に該当する。)

 

【令和3年問4C】

(常時介護を必要とする親族と同居する労働者が、概ね往復5時間以上を要する遠隔地に転勤を命じられたことにより離職した場合、当該転勤は労働者にとって通常甘受すべき不利益であるから、特定受給資格者に該当しない。)

 

【令和3年問4D】

(労働組合の除名により、当然解雇となる団体協約を結んでいる事業所において、当該組合から除名の処分を受けたことによって解雇された場合には、事業主に対し自己の責めに帰すべき重大な理由がないとしても、特定受給資格者に該当しない。)

 

【令和3年問4E】

(子弟の教育のために退職した者は、特定理由離職者に該当する。)

 

 

○【問5】= 短期雇用特例被保険者に関する問題:

  

【令和3年問5A】

(特例一時金の支給を受けようとする特例受給資格者は、離職の日の導日から起算して6か月を経過する日までに、公共職業安定所に出頭し、求職の申込みをした上、失業の認定を受けなければならない。)

 

 ・【令和3年問5B】

(特例一時金の支給を受けることができる期限内において、短期雇用特例被保険者が疾病又は負傷により職業に就くことができない期間がある場合には、当該特例一時金の支給を受けることができる特例受給資格に係る離職の日の翌日から起算して3か月を上限として受給期限が延長される。)

 

 ・【令和3年問5C】

(特例一時金は、特例受給資格者が当該特例一時金に係る離職後最初に公共職業安定所に求職の申込みをした日以後において、失業している日(疾病又は負傷のため職業に就くことができない日を含む。)が通算して7日に満たない間は、支給しない。)

 

【令和3年問5D】

(短期雇用特例被保険者が、同一暦月においてA事業所において賃金支払の基礎となった日数が11日以上で離職し、直ちにB事業所に就職して、B事業所においてもその月に賃金支払の基礎となった日数が11日以上ある場合、被保険者期間は1か月として計算される。)

 

【令和3年問5E】

(特例受給資格者が、当該特例受給資格に基づく特例一時金の支給を受ける前に公共職業安定所長の指示した公共職業訓練等(その期間が40日以上2年以内のものに限る。)を受ける場合には、当該公共職業訓練等を受け終わる日までの間に限り求職者給付が支給される。)

 

 

○【問6】= 教育訓練給付に関する問題:

 

▶教育訓練給付に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

なお、本間において、「教育訓練」とは、雇用保険法第60条の2第1項の規定に基づき厚生労働大臣が指定する教育訓練のことをいう。

  

【令和3年問6A】

(特定一般教育訓練受講予定者は、キャリアコンサルティングを踏まえて記載した職務経歴等記録書を添えて管轄公共職業安定所の長に所定の書類を提出しなければならない。)

 

 ・【令和3年問6B】

(一般教育訓練給付金は、一時金として支給される。) 

 

【令和3年問6C】

(偽りその他不正の行為により教育訓練給付金の支給を受けたことから教育訓練給付金を受けることができないとされた者であっても、その後新たに教育訓練給付金の支給を受けることができるものとなった場合には、教育訓練給付金を受けることができる。) 

 

【令和3年問6D】

(専門実践教育訓練を開始した日における年齢が45歳以上の者は、教育訓練支援給付金を受けることができない。) 

 

【令和3年問6E】

(一般被保険者でなくなって1年を経過しない者が負傷により30日以上育訓練を開始することができない場合であって、傷病手当の支給を受けているときは、教育訓練給付適用対象期間延長の対象とならない。) 

 

 

○【問7】= 育児休業給付に関する問題:

 

▶育児訓練給付に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

なお、本間の被保険者には、短期雇用特例被保険者及び日雇労働被保険者を含めないものとする。

  

【令和3年問7A】

(特別養子縁組の成立のための監護期間に係る育児休業給付金の支給につき、家庭裁判所において特別養子縁組の成立を認めない審判が行われた場合には、家庭裁判所に対して特別養子縁組を成立させるための請求を再度行わない限り、その決定日の前日までが育児体業給付金の支給対象となる。)

 

【令和3年問7B】

(体業開始時賃金日額は、その雇用する被保険者に育児休業を開始した日前の賃金締切日からその前の賃金締切日翌日までの間に賃金支払基礎日数が11日以上ある場合、支払われた賃金の総額を30で除して得た額で算定される。)

 

【令和3年問7C】

(育児体業をした被保険者に当該被保険者を雇用している事業主から支給単位期間に賃金が支払われた場合において、当該賃金の額が休業開始時賃金日額に支給日数を乗じて得た額の100分の50に相当する額であるときは、育児休業給付金が支給されない。)

 

【令和3年問7D】

(男性が配偶者の出産予定日から育児体業を取得する場合、配偶者の出産日から8週間を経過した日から対象育児休業となる。)

 

【令和3年問7E】

(対象育児体業を行った労働者が当該対象育児体業終了後に配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。)が死亡したことによって再度同一の子について育児体業を取得した場合、子が満1歳に達する日以前であっても、育児体業給付金の支給対象となることはない。) 

 

 

 

選択式

次の文中の   の部分を選択肢の中の最も適切な語句で埋め、完全な文章とせよ。

 

なお、本間における認定対象期間とは、基本手当に係る失業の認定日において、原則として前回の認定日から今回の認定日の前日までの期間をいい、雇用保険法第32条の給付制限の対象となっている期間を含む。

 

1 被保険者期間の算定対象期間は、原則として、離職の日以前2年間(受給資格に係る離職理由が特定理由離職者又は特定受給資格者に該当する場合は2年間又は  )(以下「原則算定対象期間」という。)であるが、当該期間に疾病、負傷その他一定の理由により引き続き  日以上、賃金の支払を受けることができなかった被保険者については、当該理由により賃金の支払を受けることができなかった目数を原則算定対象期間に加算した期間について被保険者期間を計算する。

 

2 被保険者が自己の責めに帰すべき重大な理由によって解雇され、又は正当な理由がなく自己の都合によって退職した場合における給付制限(給付制限期間が1か月となる場合を除く。)満了後の初回支給認定日(基本手当の支給に係る最初の失業の認定目をいう。)以外の認定日について、例えば、次のいずれかに該当する場合には、認定対象期間中に求職活動を行った実績が  回以上あれば、当該認定対象期間に属する、他に不認定となる事由がある日以外の各日について失業の認定が行われる。

 

イ 雇用保険法第22条第2項に規定する厚生労働省令で定める理由により就職が困難な者である場合

 

口 認定対象期間の日数が14日未満となる場合

 

ハ  を行った場合

 

 

ニ  における失業の認定及び市町村長の取次ぎによる失業の認定を行う場合

 

 

選択肢:

 

A ①1年間 ②1年と30日間 ③3年間 ④4年間

 

B ①14 ②20 ③28 ④30

 

C ①1 ②2 ③3 ④4

 

D ①求人情報の間覧 ②求人への応募書類の郵送 ③職業紹介機関への登録 ④知人への紹介依頼

 

E ①巡回職業相談所 ②都道府県労働局 ③年金事務所 ④労働基準監督署

 

 

 

選択式解答

A=①1年間(第13条第2項

 

B=④30(第13条第1項かっこ書

 

C=①1(【行政手引51254 ロ(イ)b(b)】。こちら ➡ こちら

 

D=②求人への応募書類の郵送(【行政手引51254 ロ(イ)a(b)ⅳ】。こちら) 

 

E=①巡回職業相談所(【行政手引51254 ロ(イ)a(b)ⅴ】。こちら) 

 

 

選択式の論点とリンク先

〔1〕問1

 

選択式の問1(空欄のAとB。こちら)は、基本手当の算定対象期間に関する出題です。

基本的な問題であり、2つの空欄とも正答することが必要です。

空欄のAについてはこちらで、Bについてはこちらで掲載しています(ちなみに、空欄Bの「30」日以上については、「直前対策講座」の【問8】(設問1の空欄B。こちら)で的中しました。この「30」は、こちらのゴロ合わせがありました)。 

 

 

〔2〕問2

 

問2(こちら)は、求職活動の確認に関する基準についての「行政手引」からの出題です。本文は、こちら以下です。

この求職活動実績に基づく失業の認定は、結構出題が多く、前回の令和2年度の択一式においても、2肢出題されています(【問2A(こちら)】と【問2E(こちら)】)。

 

本問は、自己の責めに帰すべき重大な理由により解雇され(=重責解雇)、又は正当な理由がなく自己の都合によって退職したことによる給付制限(離職理由による給付制限)のうち、「初回支給認定日以外の認定日」についての「求職活動実績に基づく失業の認定」の基準について問われています。 

 

今回は、離職理由による給付制限満了後の「失業の認定の対象となる求職活動実績の基準」について、運用上の改正があり、その周辺部分を狙ってきました。

本問は、当該改正のうち、「初回支給認定日」以外の認定日に係る失業の認定に関する問題であり、通常の「失業の認定の対象となる求職活動実績の基準」と同じ考え方となるケースであり、非常に紛らわしいことになっています。

「行政手引」(こちら)の186頁であり(【行政手引51254 ロ】)、以下、該当箇所を引用します。

 

 

〔引用開始。〕

 

b 法第33条の給付制限を行う場合の取扱い

 

(a)法第33条の給付制限〔=離職理由による給付制限〕(給付制限期間が1か月となる場合を除く。)満了後の初回支給認定日については、当該給付制限期間と初回支給認定日に係る給付制限満了後の認定対象期間をあわせた期間に求職活動を原則3回以上(給付制限期間が2か月の場合は、原則2回以上)行った実績を確認できた場合に、他に不認定となる事由がある日以外の各日について失業の認定を行う。

 

〔※ 上記(a)のかっこ書の「(給付制限期間が2か月の場合は、原則2回以上)」という箇所は、離職理由による給付制限における令和2年10月1日施行の運用の改正(「正当な理由がない自己都合退職」に係る給付制限期間は、原則として、2箇月に緩和されました)に伴い、追記されたものです。〕

 

(b)(a)の給付制限期間中の求職活動実績の要件は、初回支給認定日に係る認定対象期間のみを対象とするものであり、それ以外の認定日については、aの基準〔=次に説明します〕によって判断する。

 

〔引用終了。〕

 

 

上記の「aの基準」とは、 原則の「失業の認定の対象となる求職活動実績の基準」のことであり、この行政手引を引用しますと、次のとおりです(当サイトのこちら以下です)。

 

〔引用開始。〕

 

ロ 求職活動実績に基づく失業の認定 

 

(イ)失業の認定の対象となる求職活動実績の基準

 

a 求職活動の回数 

 

(a)基本手当に係る失業の認定日において、原則として前回の認定日から今回の認定日の前日までの期間(法第32条〔=紹介就職拒否等による給付制限〕の給付制限の対象となっている期間を含む。以下「認定対象期間」という。)に、求職活動を行った実績(以下「求職活動実績」という。)が原則2回以上あることを確認できた場合に、当該認定対象期間に属する、他に不認定となる事由がある日以外の各日について失業の認定を行う。

 

(b)ただし、次のいずれかに該当する場合には、上記(a)に関わらず認定対象期間中に行った求職活動実績は〔=空欄のC〕回以上あれば足りるものとする。

 

ⅰ 法第22条第2項に規定する厚生労働省令〔=施行規則第32条〕で定める理由〔=就職困難者に係る理由。こちら〕により就職が困難なもの(50304参照)である場合

 

ⅱ 基本手当の支給に係る最初の失業の認定日(以下「初回支給認定日」という。)における認定対象期間(待期期間を除く。)である場合

 

ⅲ 認定対象期間の日数が14日未満となる場合

 

ⅳ 求人への応募を行った場合(当該応募を当該認定対象期間における求職活動実績とする。)〔=空欄のDを参考〕

 

ⅴ 巡回職業相談所〔=空欄のE〕における失業の認定(51901~51950参照)及び市町村長の取次ぎによる失業の認定(51951~52000参照)を行う場合

 

〔引用終了。〕

 

 

厳密には、行政手引では、空欄Dに相当する上記「ⅳ」は、前掲の通り、「求人への応募を行った場合(当該応募を当該認定対象期間における求職活動実績とする。)」となっており(当サイトでも、このように記載しています)、空欄Dの正解肢(「求人への応募処理の郵送」)は、この行政手引を具体化した内容となっており、その意味でひねりも加えられています。

さらに、空欄Eは、非常に難しいです。

 

このように、設問の2は、非常にややこしい箇所を出題してきました。

空欄のCについては、選択肢中の「1」回、「2」回又は「3」回、のいずれが正解であるのか、かなり迷う箇所になります。

本問は、空欄のAとBを正答することが必要であり、その上で、CかDを正答できれば、ということになります。嫌な出題でした。

 

 

総評

今回の選択式については、前記の通り、空欄のA及びBが基本的な内容であったため、全体としては基準点をクリアーすることが可能でしたが、問2(空欄のC以下)は注意が必要でした。

 

他方、択一式は、設問中のいくつかの肢において、行政手引からの細かい知識が散りばめられており、結果的には正解に到れるものではあっても解答作業があまりスムーズには進まないといったような状況があったかと思います。

当サイトでは、ほぼ出題対象について記載していましたが、それでもいくつかの行政手引からの知識については記載していなかったものもありました。

ただし、既存のサイト上の知識だけで正答することは可能ですから、あまり行政手引の細部に手を広げすぎるのも非効率でしょう。

雇用保険法は、当サイトを熟読して頂くことが最も有用な試験対策であるといえそうです。

 

 

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