令和7年度 健康保険法
令和7年度の健康保険法の本試験問題のインデックスを掲載します。
リンク先に本試験問題及びその解説を掲載しています。
択一式
○【問1】= 健康保険法に関する諸問題:
▶健康保険法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
健康保険組合は、議決機関として組合会が置かれている。組合会議員の定数は偶数で、その半数は設立事業所の事業主及び設立事業所に使用される者のうちから選定し、他の半数は、被保険者である組合員において互選する。組合会議員の任期は5年とし、補欠の組合会議員の任期は、前任者の残任期間とする。
被保険者の資格を喪失した日の前日まで引き続き1年以上被保険者であった者が、被保険者の資格を喪失した日後6か月以内に出産したときは、出産した日の翌日から起算して5年を経過する日までの間、被保険者として受けることができるはずであった出産育児一時金の支給を最後の保険者から受けることができる。
日本年金機構の理事長は、収納職員が交替するときは、年金事務所ごとに機構の職員のうちから検査員を命じて、当該収納職員の帳簿金庫を検査させなければならない。また、前任の収納職員は、交替の日をもって、その月分の保険料等収納簿の締切りをし、健康保険法の規定による検査を受けた上、引継ぎの年月日を記入し、後任の収納職員とともに記名して認印を押さなければならない。
日雇特例被保険者は、介護保険第2被保険者に該当しなくなったとき又は該当することになったときは、5日以内に、厚生労働大臣又は指定市町村長に日雇特例被保険者手帳を提出して、その交換を申請しなければならない。なお、介護保険適用除外に該当、非該当の届出は、当該申請と同時に行うものとされている。
日雇拠出金の規定により日雇関係組合から徴収する日雇拠出金の額は、当該年度の概算日雇拠出金の額とする。ただし、前年度の概算日雇拠出金の額が前年度の確定日雇拠出金の額を超えるときは、当該年度の概算日雇拠出金の額からその超える額を控除して得た額とするものとし、前年度の概算日雇拠出金の額が前年度の確定日雇拠出金の額に満たないときは、当該年度の概算日雇拠出金の額にその満たない額を加算して得た額とする。
○【問2】= 健康保険法に関する諸問題:
▶健康保険法に関する次のアからオの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記AからEまでのうちどれか。
高齢受給者証の交付を受けた被保険者が任意継続被保険者又は特例退職被保険者であるときは、当該被保険者は、高齢受給者証の有効期限に至ったときは、14日以内にこれを保険者に返納しなければならない。
健康保険組合は、被保険者が介護保険第2号被保険者に該当していない場合であっても、規約で定めるところにより、当該被保険者に介護保険第2号被保険者である被扶養者がある場合には、当該被保険者(「特定被保険者」という。)に関する保険料額を一般保険料等額と介護保険料額との合算額とすることができる。
厚生労働大臣は、保険給付に関して必要があると認めるときは、事業主に対して検査等を行うことができる。この検査等の権限に係る事務は、日本年金機構に行わせるものとされており、全国健康保険協会(以下「協会」という。)には行わせるものとされていない。
初めて公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律に規定する「特定適用事業所」となった適用事業所の事業主は、当該事実があった日から5日以内に、①適用事業所の名称及び所在地、②特定適用事業所となった年月日、 ③事業主が法人であるときは法人番号を記載した届書を厚生労働大臣又は健康保険組合に提出しなければならない。
患者申出療養とは、高度の医療技術を用いた療養であって、当該療養を受けようとする者の申出に基づき、評価療養の給付の対象とすべきものであるか否かについて、適正な医療の効率的な提供を図る観点から評価を行うことが必要な療養として厚生労働大臣が定めるものをいう。
A(アとイ) B(アとウ) C(イとエ) D(ウとエ) E(エとオ)
○【問3】= 健康保険法に関する諸問題:
▶健康保険法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
日雇特例被保険者又はその被扶養者は、保険者より交付された特別療養費受給票を保険医療機関等に提出して、特別療養費の支給を受けることができる。特別療養費受給票は、特別療養費の文給を受けることのできる日雇特倒被保険者で、初めて特別療養費の支給に係る日雇特例被保険者手帳の交付を受けた日の属する月の初日から起算して3か月(月の初日に日雇特例被保険者手帳の交付を受けた者については、2か月)を経過していない者等の申請により、保険者が交付する。
偽りその他不正の行為によって保険給付を受けた者から保険者がその保険給付の価額の全部又は一部を徴収する場合において、事業主が虚偽の報告若しくは証明をし、又は保険医療機関において診療に従事する保険医若しくは主治の医師が、保険者に提出されるべき診断書に虚偽の記載をしたため、その保険給付が行われたものであるときは、保険者は、当該事業主、保険医又は主治の医師に対し、保険給付を受けた者に連帯して徴収金を納付すべきことを命ずることができる。
日雇特例被保険者を使用する事業主(日雇特例被保険者が1日において2以上の事業所に使用される場合においては、その者を使用するそれぞれの事業主)は、日雇特例被保険者を使用する日ごとに、その者及び自己の負担すべきその日の標準賃金日額に係る保険料を納付する義務を負う。事業主は、この規定により保険料を納付したときは、日雇特例被保険者の負担すべき保険料額に相当する額をその者に支払う賃金から控除することができる。この場合においては、事業主は、その旨を日雇特例被保険者に告げなければならない。
事業主は、被保険者の資格の取得及び喪失の確認又は標準報酬(標準報酬月額及び標準賞与額をいう。)の決定若しくは改定の通知があったとき、速やかに、これを被保険者又は被保険者であった者に通知しなければならない。
保険料等の賦課若しくは徴収の処分又は滞納処分に不服のある者は、社会保険審査会に対して審査請求をすることができる。この不服申立てに対する審査は一審制で行われる。
○【問4】= 健康保険法に関する諸問題:
▶健康保険法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
被保険者は、介護保険第2号被保険者に該当しない被保険者又はその被扶養者が介護保険第2号被保険者に該当するに至ったときは、遅滞なく、所定の事項を記載した届書を事業主を経由して厚生労働大臣又は健康保険組合に届け出なければならない。ただし、被保険者又はその被扶養者が40歳に達したときは、この限りでない。
・【令和7年問4B】(厚年法のパスワード)
保険者等は、被保険者の報酬月額が、定時決定、資格取得時決定、育児休業等終了時改定若しくは産前産後休業終了時改定の規定によって算定することが困難であるとき、又は定時決定、資格取得時決定、随時改定、育児休業等終了時改定若しくは産前産後体業終了時改定の規定によって算定した額が著しく不当であると認めるときは、これらの規定にかかわらず、その算定する額を当該被保険者の報酬月額とする。上記の場合において、保険者が健康保険組合であるときは、算定方法は規約で定めなければならない。
事業主は、健康保険法の規定に基づいて事業主がしなければならない事項につき代理人に処理させるとき、又は代理人を解任したときは、速やかに、文書でその旨を厚生労働大臣又は健康保険組合に届け出なければならない。
政府は、当該年度の健康勘定に前年度の決算上の剰余金が繰り入れられたときは、遅滞なく、協会に対し、当該繰り入れられた額(保険料等に係るもの以外のものとして厚生労働人臣が定めるものを除く。)を保険料等交付金として交付する。
訪間看護療養費の額は、当該指定訪問看護につき指定訪問看護に要する平均的な費用の額を勘案して厚生労働大臣が定めるところにより算定した費用の額から、その額に健康保険法第74条第1項各号に掲げる場合の区分に応じ、同項各号に定める割合を乗じて得た額(療養の給付に係る同項の一部負担金について第75条の2第1項各号の措置が採られるべきときは、当該措置が採られたものとした場合の額)を控除した額とする。
○【問5】= 健康保険法に関する諸問題:
▶健康保険法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
・【令和7年問5A】 【直近の改正事項】
資格確認書の交付を受けている任意継続被保険者が資格を喪失したときは、事業主は遅滞なく資格確認書を回収して、5日以内にこれを保険者に返納しなければならない。
療養費の支給対象となる柔道整復師の施術において、脱臼又は骨折(不全骨折を含む。)に対する施術については、医師の同意を得たものでなければならない。また、応急手当をする場合はこの限りではないが、応急手当後の施術は医師の同意が必要である。医師の同意は個々の患者が医師から得てもよく、また、施術者が直接医師から得てもよいが、いずれの場合であっても医師の同意は、患者を診察した上で書面により与えられることを要する。
保険医療機関等である病院又は診療所は、食事療養に要した費用についてその支払を受ける際、当該支払をした被保険者が請求した場合には、厚生労働省令で定めるところにより、領収証を交付しなければならない。この領収証には、人院時食事療養費に係る療養について被保険者から支払を受けた費用の額のうち食事療養標準負担額とその他の費用の額とを区分して記載しなければならない。
厚生労働大臣は、保険医療機関の指定の申請があった場合において、当該申請に係る病床の種別に応じ、医療法第7条の2第1項に規定する地域における保険医療機関の病床数が、その指定により同法第30条の4第1項に規定する医療計画において定める基準病床数を勘案して厚生労働大臣が定めるところにより算定した数を超えることになると認める場合(その数を既に超えている場合を含む。)であって、当該病院又は診療所の開設者又は管理者が同法第30条の11の規定による都道府県知事の勧告を受け、これに従わないときは、その申請に係る病床の全部又は一部を除いて、その指定を行うことができる。
被扶養者が肺癌により療養の給付を受けている間に被保険者が死亡した場合、被扶養者の概念を死亡当時そのものによって生計を維持していたものと解釈して、被保険者の死亡後も療養の給付は認められる。
○【問6】= 健康保険法に関する諸問題:
▶健康保険法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
国庫は、予算の範囲内において、健康保険事業の執行に要する費用のうち、特定健康診査等の実施に要する費用の全部を補助することができる。
健康保険法における被扶養者とは、日本国内に住所を有するもの又は外国において留学をする学生その他の日本国内に住所を有しないが、渡航目的その他の事情を考慮して日本国内に生活の基礎があると認められるものとして厚生労働省令で定めるものをいう。ただし、後期高齢者医療の被保険者等である者その他健康保険法の適用を除外すべき特別の理由がある者として厚生労働省令で定める者はこの限りではない。厚生労働省令で定める者とは、日本の国籍を有しない者であって、出入回管理及び難民認定法(以下「入管法」という。)第7条第1項第2号の規定に基づく入管法別表第1の5の表の下欄に掲げる活動として法務大臣が定める活動のうち、本邦において2年を超えない期間滞在し、観光、保養その他これらに類似する活動を行うものをいう。
被保険者が、事業主夫婦の寝室に侵入し、就寝中の両人及び使用人に傷害を与えて、現場にて自殺した場合、被保険者の自殺による死亡は故意に基づく事故であり、自殺による埋葬料は支給されない。
自動車事故による被害を受けた場合の医療保険の給付と自動車損害賠償保障法に基づく自動車損害賠償責任保険(以下「自賠責保険」という。)による給付の関係について、加害者が不明のひき逃げ等の場合や自賠責保険の補償の範囲を超える賠償義務が発生した場合には、被害者の加入する医療保険の保険者が給付を行ったとしても、その保険者は求償する相手先がないケースや結果的に求償が困難なケースが生じるので、医療保険の保険者は、求償する相手先がないことや結果的に求償が困難であることから医療保険の給付を行わない。
高額療養費制度において、自己負担限度額を超える一部負担金の支払いの免除については、限度額適用認定証等を提示した場合だけではなく、健康保険証としての利用登録を行ったマイナンバーカード(以下「マイナ保険証」という。)により保険資格の確認を行う場合についても対象となっており、マイナ保険証を利用する場合には、医療機関等の窓口において、限度額適用認定証等を提示せずとも、自己負担限度額を超える一部負担金の支払いが免除される。
○【問7】= 健康保険法に関する諸問題:
▶健康保険法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
保険者は、社会保険診療報酬支払基金等に健康保険法第205条の4第1項第2号又は第3号に掲げる事務を委託する場合は、厚生労働大臣若しくは健康保険組合が被保険者の資格の得喪の確認を行った日(事業主の届出による場合には、当該届出を受けた日)、当該保険者が任意継続被保険者の資格取得の申出を受けた日又は資格喪失の申出を受けた日の属する月の末日から5日以内に、当該確認、届出又は申出に係る被保険者の資格に係る情報を、電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法により、社会保険診療報酬支払基金又は国民健康保険団体連合会に提供するものとする。
出産育児一時金等(出産育児一時金及び家族出産育児一時金をいう。)の医療機関等(病院、診療所又は助産所をいう。)への直接支払制度は、被保険者等が医療機関等との間に、出産育児一時金等の支給申請及び受取に係る代理契約を締結の上、出産育児一時金等の額を限度として、医療機関等が被保険者等に代わって出産育児一時金等の支給中請及び受取を直接保険者と行うことにより、被保険者等があらかじめまとまった現金を用意した上で医療機関等の窓口において出産費用を支払う経済的負担の軽減を図るものである。
・【令和7年問7C】 【直近の改正事項】
資格確認書の書面による交付又は電磁的方法による提供を求める被保険者(以下本肢において「申請者」という。)は、申請者の氏名及び被保険者等記号・番号又は個人番号等を記載した申請書を保険者に提出して、その交付又は提供を申請しなければならない。この場合において、当該申請書の提出は、申請者が任意継続被保険者である場合を除き、事業主を経由して行うが、災害その他やむを得ない事情により、事業主を経由して行うことが困難であると保険者が認めるときは、事業主を経由することを要しない。
短時間労働者の被保険者資格の取得要件について、常時50人を超えると見込んで特定適用事業所該当届を提出して適用された後、実際には常時50人を超えなかった場合は遡及取消となる。
人院時生活療養費の額は、当該生活療養につき生活療養に要する平均的な費用の額を勘案して厚生労働大臣が定める基準により算定した費用の額(その額が現に当該生活療養に要した費用の額を超えるときは、当該現に生活療養に要した費用の額)から、平均的な家計における食費及び光熱水費の状況並びに病院及び診療所における生活療養に要する費用について介護保険法第51条の3第2項第1号に規定する食費の基準費用額及び同項第2号に規定する居住費の基準費用額に相当する費用の額を勘案して厚生労働大臣が定める額(所得の状況、病状の程度、治療の内容その他の事情をしん酌して厚生労働省令で定める者については、別に定める額)を控除した額である。
○【問8】= 健康保険法に関する諸問題:
▶健康保険法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
被保険者が資格喪失後何らの手続をとることなく相当期間を経過したため、受給資格期間は満たしているが、資格喪失後の継続給付を受ける権利の一部が既に時効により消滅している場合、時効未完成の期間については同一の保険者から傷病手当金の給付を受けることができる。
日本年金機構は、保険料の滞納処分等を行う場合には、あらかじめ財務大臣の認可を受けるとともに、滞納処分等実施規程に従い、税務署職員に行わせなければならない。
健康保険組合が管掌する健康保険の被保険者に関する一般保険料率は、1,000分の30から1,000分の130までの範囲内において決定する。健康保険組合が一般保険料率を変更しようとするときは、理事長は、社会保障審議会の議を経てその変更について厚生労働大臣の認可を受けなければならない。
保険者は、被保険者又は被保険者であった者の被扶養者が、正当な理由なしに療養に関する指示に従わないときは、当該被扶養者に係る保険給付の全部又は一部を行わないことができる。療養に関する指示に従わないときとは、保険者又は療養担当者の療養の指揮に関する明白な意志表示があったにもかかわらず、これに従わない者(作為又は不作為の場合を含む。)等をいう。
・【令和7年問8E】 【直近の改正事項】
選定療養において、後発医薬品(ジェネリック医薬品)のある先発医薬品(長期収載品)の処方を希望する場合、後発医薬品のある先発医薬品の薬価から当該先発医薬品の後発医薬品の薬価を控除して得た価格に4分の1を乗じて得た価格を用いて診療報酬の算定方法の例により算定した点数に10円を乗じて得た額を支払わなければならない。なお、後発医薬品がいくつか存在する場合は、薬価が一番高い後発医薬品との価格差により計算する。
○【問9】= 健康保険法に関する諸問題:【個数問題】
▶健康保険法に関する次のアからオの記述のうち、正しいものはいくつあるか。
被保険者が令和7年3月15日に出産した場合、令和7年3月分から健康保険法第159条に規定される育児休業期間中の保険料免除の対象となり、当該被保険者に関する保険料は徴収されない。
被保険者が令和7年2月3日の就業時間内において私傷病により救急搬送され、そのまま入院した場合、傷病手当金の待期期間の起算日はその翌日である同年2月4日となり、当該起算日以後の3日間連続して労務不能であれば待期期間を満たすことになる。
被保険者が、介護休業期間中に私傷病により傷病手当金を受給する場合には、その期間内に事業主から介護休業手当等で報酬と認められるものが支給されているときは、傷病手当金の支給額について介護休業手当等との調整が行われる。なお、傷病手当金との調整の対象とされる報酬には、就業規則に基づき報酬支払の目的をもって支給された見舞金は含まれない。
被保険者の資格を喪失した後も引き続き傷病手当金を受給していた者が、当該傷病手当金を受けなくなった日後3か月以内に死亡したときは、被保険者であった者により生計を維持していた者であって、埋葬を行うものは埋葬料の文給を受けることができるが、当該埋葬料の支給を受けるべき者がない場合においては、埋葬を行った者が、埋葬料の金額の範囲内においてその埋葬に要した費用に相当する金額を受けることができる。
・【令和7年問9オ】(厚年法のパスワード)
被保険者が令和7年1月1日に職場復帰し、育児休業等終了時改定に該当した場合は、改定後の標準報酬月額がその年の8月までの各月の標準報酬月額となる。なお、標準報酬月額の随時改定には該当しないものとする。
A 1つ
B 2つ
C 3つ
D 4つ
E 5つ
○【問10】= 健康保険法に関する諸問題:
▶健康保険法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
保険者は、震災、風水害、火災その他これらに類する災害により、住宅、家財又はその他の財産について著しい損害を受けた被保険者であって、保険医療機関又は保険薬局に一部負担金を支払うことが困難であると認められるものに対し、一部負担金を減額することや一部負担金の支払を免除すること、保険医療機関又は保険薬局に対する支払に代えて一部負担金を直接に徴収することとし、その微収を猶予することができるが、一部負担金等の徴収猶予については当該被保険者の申請により、6か月以内の期間を限って行うものとされている。
同一の月に同一の保険医療機関において、人院中に脳神経外科で手術し、退院後に外来で脳神経内科を受診した場合、高額療養費の算定上、同一の保険医療機関で受けた療養とみなされる。
不妊治療の経済的負担の軽減を図るため、近年高額の医療費がかかる不妊治療に要する費用に対する助成や支援が拡充され、令和4年度からは一般不妊治療や生殖補助医療が新たに保険適用されたところであるが、医療上必要があると認められない、患者の都合による精子の凍結又は融解を行った場合には健康保険法における選定療養の対象とされる。
被保険者(年収300万円)と同居している母(58歳、障害者ではない。)は、年額100万円の遺族年金を受給しながらパートタイム労働者として勤務しているが、健康保険の被保険者にはなっていない。このとき、母のパートタイム労働者としての給与の年間収入額が120万円であった場合、母は当該被保険者の被扶養者になることができない。
被保険者(年収500万円)と別居している単身世帯の父(68歳、障害者ではない。)が、日本国内に住所を有するものであって、年額130万円の老齢年金を受給しながら被保険者から年額150万円の援助を受けている場合には、父は当該被保険者の被扶養者になることができる。なお、父は老齢年金以外の収入はないものとする。
選択式
次の文中の の部分を選択肢の中の最も適切な語句で埋め、完全な文章とせよ。
1 被保険者が出産したときは、出産育児一時金として、政令で定める金額が支給される。政令で定める金額は、 A 円である。ただし、病院、診療所、助産所その他の者であって、所定の要件のいずれにも該当する出産であると保険者が認めるときは、 A に、 B 万円を超えない範囲内で保険者が定める金額を加算した金額である。出産育児一時金は、妊娠4か月( C 日)以上の出産であれば、早産、死産、流産、人工妊娠中絶であっても支給される。
2 健康保険法第31条第1項の事業所の事業主は、厚生労働大臣の認可を受けて、当該事業所を適用事業所ではなくすることができる。認可を受けようとするときは、当該事業所の事業主は、当該事業所に使用される者(被保険者である者に限る。)の D 以上の同意を得て、厚生労働大臣に申請しなければならない。認可の申請は、事業主の氏名及び住所並びに事業所の名称及び所在地を記載した申請書を E 等に提出することによって行う。この申請書には、被保険者の同意を得たことを証する書類を添付しなければならない。
選択肢:
①1 ②2 ③2分の1 ④3 ⑤3分の1 ⑥3分の2 ⑦4分の3 ⑧5
⑨84 ⑩85 ⑪86 ⑫87
⑬46万8,000 ⑭47万8,000 ⑮48万8,000 ⑯49万8,000
⑰社会保険診療報酬支払基金又は国民健康保険団体連合会
⑱社会保険診療報酬支払基金又は地方厚生局長
⑲日本年金機構又は国民健康保険団体連合会
⑳日本年金機構又は地方厚生局長
選択式解答
A=⑮「48万8,000」(第101条、施行令第36条柱書)
B=④「3」(同上)
C=⑩「85」(【昭和27.6.16保文発第2427号】)
D=⑦「4分の3」(第33条第2項)
E=⑳「日本年金機構又は地方厚生局長」(施行規則第22条第1項前段)
選択式の論点とリンク先
〔1〕問1(空欄のA~C)
選択式の問1(空欄のA~C。こちら)は、出産育児一時金の支給額についてです。
空欄のA(48万8000)及びB(3万)は、当サイトのこちら(健保法のパスワード)の通りです(施行令第36条柱書)。
「支給額は、原則48万8千円、産科医療補償制度に加入する病院等による医学的管理の下における出産の場合は1万2千円がプラスされ合計50万円」とだけ覚えておくと、空欄Bの3万円が出てこないため、施行令第36条に規定されている3万円も含めて記憶しておく必要がありました。
空欄Cの「85」日以上は、基本的な知識です(こちら)。
〔2〕問2(空欄のD及びE)
問2は、任意適用事業所の任意適用の取消し(こちら以下)に関する出題であり、典型的な論点であるため、比較的容易だったと思います。
当サイトでは、ゴロ合わせで押さえており(こちら)、このゴロで、空欄Dの「4分の3」は埋まります。
空欄のEの任意適用の取消しの認可の申請書の提出先については、当サイトでも、(任意適用の認可の申請書の提出先とともに)結構強調して記載していたのですが(こちら以下)、少々注意です。
即ち、任意適用事業所の任意適用及びその取消しのためには、厚生労働大臣の認可を受けることが必要です(第31条第1項、第33条第1項)。
ただし、この任意適用事業所の任意適用及びその取消しに係る厚生労働大臣の認可の権限は、協会管掌健保に係る任意適用事業所の場合(即ち、当該事業所が健康保険組合が設立された適用事業所(設立事業所)でない場合です)には、機構に委任されており(機構への厚生労働大臣の権限に係る事務の委任として、第204条第1項第3号)、他方、組合管掌健保に係る任意適用事業所の場合には、地方厚生局長等に委任されています(施行規則第159条第1項第3号)。
そして、施行規則第21条第1項前段や施行規則第22条第1項前段は、これらをまとめて、健康保険任意適用(取消)申請書を「機構又は地方厚生局長等」に提出しなければならない旨を規定しているものです。
そこで、空欄Eも、⑳「日本年金機構又は地方厚生局長」等となります。
この空欄Eは、やや注意ですが、選択肢が「社会保険診療報酬支払基金」とか、「国民健康保険団体連合会」といった関係のなさそうなものばかりであるため、記憶が不正確でも、結果的に正解できそうです。
以上、健保法は、基準点をクリアできそうです。
総評
選択式は、容易でした。
健保法の択一式は、各肢が長文であることが多く、内容が難しいこともあって、解答時間の迫る中、かなりのストレスがあります。
基準点(4点)を上回ることが目標となりそうです。
択一式の【問1】(こちら)は、かなり細かい論点が多く、厳しいです。
肢のA(こちら)は、組合の組合会議員の選任方法と任期が論点です。
任期は、組合の役員等のほか、協会の役員等についても押さえておく必要があり、当サイトでは、こちらのゴロとこちらの表で覚えています。
B(こちら)は、資格喪失後の出産育児一時金の受給期間の問題です。消滅時効の問題であることに注意です。
C(こちら)は、機構の収納職員の交代時の検査等について問われましたが、厳しすぎる出題です。
D(こちら)は、日雇特例被保険者手帳の交換に関する出題です。これもかなり細かいですが、当サイトでは、「直ちに」である点についてゴロで記憶していました(こちら)。
E(こちら)は、日雇拠出金の額(清算)に関する出題です。当サイトでは記載していましたが、これもかなり細かいです。
【問2】(こちら)は、組み合わせ問題であるため、全ての肢の正誤が判断できなくても正解に至ることも可能なのですが、肢のオ(こちら)に誤植があるため、不必要に処理に時間を要する危険性もあります。
【問3】(こちら)は、 正解肢が過去問頻出論点であり分かりやすく、正答したいです。
肢のA(こちら)は、日雇特例被保険者に係る特別療養費受給票の交付に関する出題ですが、細かいため、難しいです。
【問4】(こちら)は、厳しいかもしれません。
肢のA(こちら)は、介護保険第2号被保険者に該当するに至った場合の届出の問題ですが、40歳に達したことを理由とする届出が不要なことは典型論点です。
なお、【問1D(こちら)】においては、日雇特例被保険者に関する「介護保険第2号被保険者不該当・該当の届出」についても問われていました。
B(こちら(厚年法のパスワード))は、典型論点であって割合平易ですが、C(こちら)及びD(こちら)が厳しいです(特にDは正答するのは無理そうです)。
E(こちら)の訪問看護療養費の額に関する出題も、条文そのままの形となっており、条文を詳しくチェックしていないと、細部の意味を把握するのは困難になり得ます。
【問5】(こちら)は、肢のB、Dあたりが難しく、消去法等により他の肢との関連で検討することとなります。
肢のA(こちら)は、直近の改正事項からです。改正前の任意継続被保険者の資格喪失による被保険者証の返納の場合とパラレルであることを把握していれば正答しやすいです。
B(こちら)は、療養費の支給対象となる柔道整復師の施術に関する問題であり、【平成25年問4A(こちら)】で正しい内容が出題されていましたが、十分学習していませんと正答しにくそうです。
C(こちら)は、入院時食事療養費に関する領収証の交付の問題であり、よく考えれば正答可能です。
D(こちら)は、当サイトでは記載していますが、正誤の判断は難しいです。
E(こちら)は、典型論点であり、判断しやすいです。
【問6】(こちら)は、微妙な肢が少なくなく、簡単ではありません。
肢のA(こちら)は、やや紛らわしいのですが、ここら辺の正誤を判断できる程度にテキストや条文を読み込む必要があります。
B(こちら)も、細かいですが、近時の改正事項であり、数字はチェックする必要がありました。
C(こちら)は、典型論点です。
D(こちら)については、本肢の素材となった通達を知らない場合が多いでしょうから、現場で考える必要があります。
E(こちら)は、やや難しいです。
【問7】(こちら)は、厳しい出題でした。
肢のA(こちら)は、保険者による被保険者情報の登録という施行規則からの出題であり、当サイトでも記載がありませんでした。非常に厳しいです。
B(こちら)は、出産育児一時金等に係る直接支払制度に関する実施要綱からの出題です。直接支払制度の趣旨について述べた個所であり、当サイトでも掲載していましたが、やや厳しいです。
C(こちら)は、資格確認書の申請に関する出題です。直近の改正事項です。
D(こちら)は、短時間労働者の被保険者資格の取得要件に関する特定適用事業所の規模要件についての出題です。「Q&A集」から出題されており、厳しいです。
E(こちら)は、人院時生活療養費の額についての出題であり、基本的な問題です。
【問8】(こちら)は、肢のD(こちら)とE(こちら)が微妙です。
肢のA(こちら)は、過去問もあり、典型論点であるといえます。
B(こちら)は、やや細かいです。当サイトでは、言及していました。
C(こちら)も、やや細かいです。平成18年度の選択式で一部が論点となっています。
D(こちら)は、被扶養者についての療養指示違反による給付制限のケースであり、平成30年に類問が出題されていますが、このパターンに慣れていないと難しいです。
E(こちら)は、直近の改正事項であり、細かいです。
【問9】(こちら)は、ひとつひとつの肢は、そう問題はないのですが、個数問題のため、厳しくなっています。
肢のア(こちら)は、典型論点ではあり、なんとか正答したいです。
イ(こちら)も、典型論点です。
ウ(こちら)は、結構微妙です。
エ(こちら)は、資格喪失後の死亡に関する給付についての基本的な知識ではあります。
オ(こちら)は、育児休業等終了時改定の有効期間に関する問題であり、基本的知識ではあります。
【問10】(こちら)は、正解肢がわかりやすく、正答したいです。
肢のA(こちら)は、数字を覚えていたかがポイントです。平成20年ですが、過去問はありました。
B(こちら)は、高額療養費に関する出題ですが、簡単でした。
C(こちら)は、選定療養に関する直近の改正事項です。【令和7年問8E(こちら)】でも、直近の改正事項が出題されていました。いずれも、少々厳しいです。
D(こちら)及びE(こちら)は、被扶養者の生計維持の要件に関する事例問題です。この類の問題としては典型的なものです。
なお、択一式において、直近の改正事項から3肢出題されています(前年度の令和6年度の試験では、4肢でした)。
健保法をはじめとする社会保険法では、直近の改正事項やここ数年の改正事項から出題されることが少なくなく、近年の改正事項については注意です。
講義 社労士合格ゼミナール