令和2年度 労働一般

令和2年度(2020年度)の労働一般の本試験問題のインデックスを掲載します。 

 

リンク先に本試験問題及びその解説を掲載しています。 

 

 

択一式

○【問1】= 若年労働者に関する問題:

 

【令和2年問1】(白書対策講座のパスワード)

 

※「平成30年 若年者雇用実態調査」からの出題でした。

当サイトでは、「白書対策講座」で取り上げており、本問中の4肢については、設問化していました(前掲のリンク先をご覧下さい)。

当サイトで「平成30年 若年者雇用実態調査」を学習された場合は、本問は正答できる可能性が高かったです。 

 

 

 ○【問2】= 安全衛生に関する問題:

 

・【令和2年問2】

 

※「平成30年 労働安全衛生調査」からの出題でした。

当サイトでは、「白書対策講座」で取り上げることができず、誠に遺憾ながら、本問を正解することは難しかったです。

 

以下、ここで簡単に解説しておきます。

 

 

設問: 

我が国の安全衛生に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

なお、本間は、「平成30年労働安全衛生調査(実態調査)(常用労働者10人以上の民営事業所を対象)(厚生労働省)」の概況を参照しており、当該調査による用語及び統計等を利用している。

 

〔以下、肢ごとに見ます。〕

 

A 傷病(がん、糖尿病等の私傷病)を抱えた何らかの配慮を必要とする労働者に対して、治療と仕事を両立できるような取組を行っている事業所の割合は約3割である。

 

 

解答:

「約3割」ではなく、「約6割」が正しいです。

即ち、傷病(がん、糖尿病等の私傷病)を抱えた何らかの配慮を必要とする労働者に対して、治療と仕事を両立できるような取組を行っている事業所の割合は 55.8%(前回の平成29年調査では46.7%)となっています。

 

以上は、「平成30年 労働安全衛生調査」の報道発表用資料(こちら)の【調査結果のポイント】(事業所調査)の3で取り上げられており、概況(本文。こちら)では10頁(pdfの11頁)です。 

 

治療と仕事を両立できるような取組を行っている事業所の割合は少ないわけではなく、過半数を超えてきているという点がポイントでした。

 

ちなみに、「平成30年 厚生労働白書」では、障害・病気等を有する者の社会参加・就労推進等について特集しています。

このうち、「治療と仕事の両立支援の取組み」の項目の中で「平成29年 労働安全衛生調査」のデーターが取り上げられており、「治療と仕事の両立に係る取組のある事業所は約5割」のタイトルの下で内容が紹介されています(こちらの106頁・pdfの123頁)。

 

 

B 産業医を選任している事業所の割合は約3割となっており、産業医の選任義務がある事業所規模50人以上でみると、ほぼ100%となっている。

 

 

解答:

「ほぼ100%」ではなく、「84.6%」が正しいです。

即ち、産業医を選任している事業所の割合は29.3%となっており、産業医の選任義務がある事業所規模50人以上でみると、84.6%となっています。

 

「平成30年 労働安全衛生調査」の概況(こちら)の12頁(pdfの13頁)です。

 

「ほぼ100%」というのは、怪しさを醸し出しているといえ、本肢の内容を知らなくても、「正しい」肢として保留できたかと思います。

 

なお、産業医の選任義務がある常時50人以上の労働者を使用する事業場においては、本来は、産業医を選任している事業所は100%でなければなりません。

しかし、これが100%とならない原因の一つとして、事業場のコスト面の問題のほか、近年の産業医不足の問題もあり得ます。

安衛法の産業医に関する改正事項として、作業場等の巡視回数の緩和について学習された記憶があるかと思います(安衛法のこちら)。

即ち、以前は、産業医について、少なくとも毎月1回、作業場等を巡視する等の義務が定められていました。

しかし、近年、過重労働による健康障害の防止やメンタルヘルス対策など、産業医がやるべき職務が拡大している一方で、産業医不足が顕著となっており、産業医の負担軽減を考慮する必要も生じていました。

このような背景もあって、平成29年6月1日施行の改正により、毎月1回以上、一定の情報が事業者から産業医に提供される場合において、事業者の同意を得ているときは、産業医の作業場等の巡視の頻度を、少なくとも2月に1回に緩和できることに改められました(巡視の回数が減ることによって、例えば、企業と場所的に距離がある開業医等も産業医としての職務を行いうることにはなります)。

このように、産業医不足という最近の状況を把握していますと、本問の「ほぼ100%」に疑いを持ちやすかったかもしれません。

 

 

C メンタルヘルス対策に取り組んでいる事業所の割合は約6割となっている。

  

 

解答:

本肢が正解です。

即ち、メンタルヘルス対策に取り組んでいる事業所の割合は、59.2%(平成29年調査58.4%)です。

 

「平成30年労働安全衛生調査」の報道発表用資料(こちら)の【調査結果のポイント】(事業所調査)の1で取り上げられており、概況(こちら)では4頁(pdfの5頁)です。 

 

なお、安衛法のストレスチェック制度は、常時50人以上の労働者を使用する事業場について実施が義務づけられているものであり、平成26年の改正により創設され、平成27年12月1日から施行されました(安衛法のこちら以下)。

同制度は、仕事によるストレスによって精神障害を発病し、労災認定される労働者が増加傾向にあり、労働者のメンタルヘルス不調を未然に防止する必要性が高まっていたことを背景として設けられたものです。

 

 

【平成30年労働安全衛生調査 4頁から転載】

 

 

D 受動喫煙防止対策に取り組んでいる事業所の割合は約6割にとどまっている。

 

 

解答:

「約6割にとどまっている」ではなく、「88.5%(約9割)となっている」が正しいです。

即ち、受動喫煙防止対策に取り組んでいる事業所の割合は88.5%(平成29年調査85.4%)となっています。

産業別にみると、「電気・ガス・熱供給・水道業」が 98.5%と最も高く、次いで「不動産業、物品賃貸業」が 96.6%です。

 

「平成30年労働安全衛生調査」の報道発表用資料(こちら)の【調査結果のポイント】(事業所調査)の2で取り上げられており、概況(こちら)では7頁(pdfの8頁)です。  

 

安衛法の受動喫煙の防止の努力義務(第68条の2)は、こちら以下です。

 

 

 

E 現在の仕事や職業生活に関することで、強いストレスとなっていると感じる事柄がある労働者について、その内容(主なもの3つ以内)をみると、「仕事の質・量」、「仕事の失敗、責任の発生等」、「顧客、取引先等からのクレーム」が上位3つを占めている。

 

 

解答:

3番目の「顧客、取引先等からのクレーム」は誤りであり、正しくは「対人関係(セクハラ・パワハラを含む。)」です。

 

即ち、現在の仕事や職業生活に関することで、強いストレスとなっていると感じる事柄がある労働者の割合は58.0%(平成29年調査58.3%)となっており、強いストレスとなっていると感じる事柄がある労働者について、その内容(主なもの3つ以内)をみると、①「仕事の質・量」が 59.4%(同62.6%)と最も多く、次いで②「仕事の失敗、責任の発生等」が 34.0%(同34.8%)、③「対人関係(セクハラ・パワハラを含む。)」が 31.3%(同30.6%)となっています。

 

「平成30年労働安全衛生調査」の報道発表用資料(こちら)の【調査結果のポイント】(労働者調査)の2では、トップの「仕事の質・量」がのみが取り上げられており、概況(こちら)の18頁(pdfの19頁)において詳しく掲載されています。 

 

本肢は、判断が難しい内容でした。

 

 

【平成30年労働安全衛生調査 18頁から転載】

 

以上、【問2】でした。

 

以下の設問については、【問5】を除き、労働一般のサイト本文で詳細な解説を掲載していますので、そちらをリンクします。

 

 

○【問3】= 労働関係法規に関する問題:

 

【令和2年問3A】【育児介護休業法】(労働一般のパスワード。以下同じ)

(育児介護休業法に基づいて育児休業の申出をした労働者は、当該申出に係る育児休業開始予定日とされた日の前日までに厚生労働省令で定める事由が生じた場合には、その事業主に申し出ることにより、法律上、当該申出に係る育児休業開始予定日を何回でも当該育児休業開始予定日とされた日前の日に変更することができる。)

 

【令和2年問3B】【短時間・有期雇用労働法】【令和2年度試験 改正事項

(パートタイム・有期雇用労働法が適用される企業において、同一の能力又は経験を有する通常の労働者であるXと短時間労働者であるYがいる場合、XとYに共通して適用される基本給の支給基準を設定し、就業の時間帯や就業日が日曜日、土曜日又は国民の祝日に関する法律(昭和23年法律第178号)に規定する休日か否か等の違いにより、時間当たりの基本給に差を設けることは許されない。)

 

【令和2年問3C】【障害者雇用促進法】

(障害者雇用促進法では、事業主の雇用する障害者雇用率の算定対象となる障害者(以下「対象障害者」という)である労働者の数の算定に当たって、対象障害者である労働者の1週間の所定労働時間にかかわりなく、対象障害者は1人として換算するものとされている。)

 

【令和2年問3D】【個別労働関係紛争解決促進法】

(個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律第1条の「労働関係」とは、労働契約に基づく労働者と事業主の関係をいい、事実上の使用従属関係から生じる労働者と事業主の関係は含まれない。)

 

【令和2年問3E】【青少年雇用促進法】【令和2年度試験 改正事項(ただし、解答には影響しない改正事項であり、内容自体は平成28年の改正事項です)

(公共職業安定所は、求人者が学校(小学校及び幼稚園を除く)その他厚生労働省令で定める施設の学生又は生徒であって卒業することが見込まれる者その他厚生労働省令で定める者であることを条件とした求人の申込みをする場合において、その求人者がした労働に関する法律の規定であって政令で定めるものの違反に関し、法律に基づく処分、公表その他の措置が講じられたとき(厚生労働省令で定める場合に限る)は、職業安定法第5条の5第1項柱書きの規定にかかわらず、その申込みを受理しないことができる。)

 

 

○【問4】= 労働組合法等に関する問題:

 

【令和2年問4A】【労働組合法】

(労働組合が、使用者から最小限の広さの事務所の供与を受けていても、労働組合法上の労働組合の要件に該当するとともに、使用者の支配介入として禁上される行為には該当しない。)

 

 ・【令和2年問4B】【労働組合法】(判例)

(「労働組合の規約により組合員の納付すべき組合費が月を単位として月額で定められている場合には、組合員が月の途中で組合から脱退したときは、特別の規定又は慣行等のない限り、その月の組合費の納付につき、脱退した日までの分を目割計算によつて納付すれば足りると解すべきである。」とするのが、最高裁判所の判例である。)

 

【令和2年問4C】【労働組合法】

(労働組合の規約には、組合員又は組合員の直接無記名投票により選挙された代議員の直接無記名投票の過半数による決定を経なければ、同盟罷業を開始しないこととする規定を含まなければならない。)

 

【令和2年問4D】【労働組合法】(判例)

(「ユニオン・ショップ協定によって、労働者に対し、解雇の威嚇の下に特定の労働組合への加入を強制することは、それが労働者の組合選択の自由及び他の労働組合の団結権を侵害する場合には許されないものというべきである」から、「ユニオン・ショップ協定のうち、締結組合以外の他の労働組合に加入している者及び締結組合から脱退し又は除名されたが、他の労働組合に加入し又は新たな労働組合を結成した者について使用者の解雇義務を定める部分は、右の観点からして、民法90条の規定により、これを無効と解すべきである(憲法28条参照)。」とするのが、最高裁判所の判例である。)

 

【令和2年問4E】【労働組合法】(判例)

(いわゆるロックアウト(作業所閉鎖)は、個々の具体的な労働争議における労使間の交渉態度、経過、組合側の争議行為の態様、それによって使用者側の受ける打撃の程度等に関する具体的諸事情に照らし、衡平の見地からみて労働者側の争議行為に対する対抗防衛手段として相当と認められる場合には、使用者の正当な争議行為として是認され、使用者は、いわゆるロックアウト(作業所閉鎖)が正当な争議行為として是認される場合には、その期間中における対象労働者に対する個別的労働契約上の賃金支払義務を免れるとするのが、最高裁判所の判例である。)  

 

 

※ 次の【問5】については、ここで簡単に解説します。

 

 

○【問5】= 社会保険労務士法等に関する問題:

 

社会保険労務士法等に関する次のアからオの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記AからEまでのうちどれか。

 

〔以下、肢ごとに見ます。〕

 

ア 社会保険労務士が、個別労働関係紛争に関する民間紛争解決手続(裁判外紛争解決手続の利用の促進に関する法律(平成16年法律第151号)第2条第1号に規定する民間紛争解決手続をいう。)であって、個別労働関係紛争の民間紛争解決手続の業務を公正かつ適確に行うことができると認められる団体として厚生労働大臣が指定するものが行うものについて、単独で紛争の当事者を代理する場合、紛争の目的の価額の上限は60万円とされている。

 

解答:

「60万円」ではなく、「120万円」が正しいです(社労士法第2条第1号の6かっこ書)。

 

社会保険労務士(特定社会保険労務士)は、個別労働関係紛争(紛争の目的の価額が120万円を超える場合には、弁護士が同一の依頼者から受任しているものに限ります)に関する民間紛争解決手続(裁判外紛争手続利用促進法(ADR法)第2条第1号(労働一般のこちら)に規定する民間紛争解決手続)であって、個別労働関係紛争の民間紛争解決手続の業務を公正かつ適確に行うことができると認められる団体として厚生労働大臣が指定するものが行うものについて、紛争の当事者を代理することができます。

従って、紛争の目的の価額が120万円以下である場合は、特定社会保険労務士は、単独で設問の紛争の当事者を代理することができます。

 

平成26年の社労士法の改正(平成27年4月1日以降に受託した紛争解決手続代理業務の事務について適用)により、設問の紛争目的価額の上限について、従来の60万円から120万円に引き上げられました。

 

 

イ 社会保険労務士及び社会保険労務士法人が、社会保険労務士法第2条の2及び第25条の9の2に規定する出頭及び陳述に関する事務を受任しようとする場合の役務の提供については、特定商取引に関する法律(昭和51年法律第57号)が定める規制の適用除外となる。

 

解答:

正しい内容です(特定商取引に関する法律第26条第1項第8号二、同法施行令第5条、同令別表第2の第26号。【平成27.3.30基発0330第3号/年管管発0330第3号】)。

 

本肢は、社会保険労務士が、裁判所において、訴訟代理人である弁護士とともに補佐人として出頭し、陳述できるといった補佐人制度を担保するための仕組みです。

 

 

ウ 開業社会保険労務士が、その職責又は義務に違反し、社会保険労務士法第25条第2号に定める1年以内の社会保険労務士の業務の停止の懲戒処分を受けた場合、所定の期間、その業務を行うことができなくなるので、依頼者との間の受託契約を解除し、社会保険労務士証票も返還しなければならない。

 

解答:

正しいです。

社会保険労務士が懲戒処分の規定により業務停止の処分を受けた場合は、当該業務停止の処分に係る期間は、その業務を行うことができなくなるため、受託契約があれば解除する必要が生じます。

そして、当該懲戒処分を受けた場合は、当該社会保険労務士、その法定代理人又はその相続人は、遅滞なく、社会保険労務士証票又は特定社会保険労務士証票を連合会に返還しなければなりません(社労士法第14条の12第1項後段)。

 

 

工 社会保険労務士会は、所属の社会保険労務士又は社会保険労務士法人が社会保険労務士法若しくはこの法律に基づく命令又は労働社会保険諸法令に違反するおそれがあると認めるときは、会則の定めにかかわらず、当該社会保険労務士又は社会保険労務士法人に対して、注意を促し、又は必要な措置を講ずべきことを勧告することができる。

 

解答:

「会則の定めにかかわらず」ではなく、「会則の定めるところにより」、社労士会は設問の注意勧告をすることができます(社労士法第25条の33)。

社労士会が自ら定めた会則の定めに従わなくてもよいというのは、常識的に考えても不可思議なこととなります。

 

 

オ 開業社会保険労務士又は社会保険労務士法人の使用人その他の従業者は、開業社会保険労務士又は社会保険労務士法人の使用人その他の従業者でなくなった後においても、正当な理由がなくて、その業務に関して知り得た秘密を他に漏らし、又は盗用してはならない。

 

解答:

正しいです(社労士法第21条)。

前掲の肢エとともに、本肢も常識により判断がつく内容です。

 

 

A(アとウ) B (アと工) C(アとオ) D(イと工) E(イとオ)

 

 

 

※ B(アと工)が正解です。 

 

 

 

選択式

次の文中の   の部分を選択肢の中の最も適切な語句で埋め、完全な文章とせよ。

 

1 我が国の労働の実態を知る上で、政府が発表している統計が有用である。年齢階級別の離職率を知るには  、年次有給体暇の取得率を知るには  、男性の育児体業取得率を知るには  が使われている。

 

2 労働時間の実態を知るには、   や  、毎月勤労統計調査がある。    と  は世帯及びその世帯員を対象として実施される調査であり、毎月勤労統計調査は事業所を対象として実施される調査である。

   は毎月実施されており、就業状態については、15歳以上人口について、毎月の末日に終わる1週間(ただし、12月は20日から26日までの1週間)の状態を調査している。  は、国民の就業の状態を調べるために、昭和57年以降は5年ごとに実施されており、有業者については、 1週間当たりの就業時間が調査項目に含まれている。

 

選択肢:

①家計消費状況調査 ②家計調査 ③経済センサス ④国勢調査

⑤国民生活基礎調査 ⑥雇用均等基本調査 ⑦雇用動向調査 ⑧社会生活基本調査

⑨就業構造基本調査 ⑩就労条件総合調査 ⑪職業紹介事業報告 ⑫女性活躍推進法への取組状況

⑬賃金構造基本統計調査 ⑭賃金事情等総合調査 ⑮有期労働契約に関する実態調査 ⑯労働基準監督年報

⑰労働経済動向調査 ⑱労働経済分析レポート ⑲労働保険の徴収適用状況 ⑳労働力調査

 

 

 

 

選択式解答

A=⑦雇用動向調査

 

B=⑩就労条件総合調査

 

C=⑥雇用均等基本調査

 

D=⑳労働力調査

 

E=⑨就業構造基本調査

 

 

選択式の論点とリンク先

1 年次有給休暇 ➡ 就労条件総合調査

 

「白書対策講座」のこちら(白書対策講座のパスワード)のページの通り、「就労条件総合調査」は、企業の労働時間制度、定年制等、賃金制度等について総合的に調査する一般統計調査であり、同ページの目次からも、労働時間制度のうち「年次有給体暇」を取り上げていることが分かります。

労働基準法のこちら(労基法のパスワード)のページでも、「年次有給休暇」のデーターを取り上げており、「就労条件総合調査」からのデーターであることを冒頭に記載しています。

これらのイメージが残っていれば、空欄Bについて、「年次有給休暇 ➡ 就労条件総合調査」と連想することが可能でした。

 

 

2 育児休業取得率 ➡ 雇用均等基本調査

 

空欄Cの男性の「育児休業取得率」については、「女性」関係なら、さしあたりまずは、「雇用均等」が関係します(以前は、厚労省に「雇用均等・児童家庭局」がありました。現在は、「雇用環境・均等局」と「子ども家庭局」に分かれています)。

男性の「育児休業取得率」についても、「雇用均等基本調査」と連想したいです。

育児休業取得率については、白書対策講座(雇用均等基本調査)のこちらです。

 

 

3 労働力調査

 

空欄のDは、やや難しいのですが、「15歳以上人口」というというあたりから、こちらの図を思い出して頂くことができれば、「労働力調査」を思い浮かべることが可能です。

また、厚生労働省の「報道発表資料」を毎日チェックする習慣をつけていますと、「労働力調査」が「毎月実施」されていることを想起することが可能でした。

設問の「労働力調査の方法」については、こちらで説明しています。 

 

 

4 就業構造基本調査

 

空欄のEについては、「5年ごとに実施」とあること、「就業の状態」とあることから、「就業構造基本調査」を選択したかったところです。

「白書対策講座」のこちら以下では、「昭和57年以降は5年ごとに実施されてい」ること、「直近では、平成29年に実施され」、「今回は、4年ぶりのデーターであること、また、統計不正関係のデーターと関連性が少ないことから、一応、注意しておきます」といった記載はしていました。

 

 

5 雇用動向調査

 

空欄のAは、難しかったかもしれません。

「白書対策講座」のこちらの「雇用動向調査」の冒頭のページにおいて、「定義」をまとめており、「入(離)職率」(入職率、離職率)、「転職入職率」、「延べ労働移動率」などを説明しています(リンク先の画面を下にスクロールしていって下さい)。

ここらへんをお読み頂いていれば、「離職率 ➡ 雇用動向調査」という連想が可能だったかもしれません。 

 

 

総評

選択式については、労働経済のデーターをある程度学習されていた場合は、例えば、「年次有給休暇」のデーターは「就労条件総合調査」の学習の際に、「変形労働時間制」や「みなし労働時間制」のデーターと併せて学習したといった記憶の片りんが残っていてもおかしくはありません。

このような学習経験をどれくらいされていたかが、ポイントでした。

特段変わった学習をしていなくても、オーソドックスに白書対策等をしていれば、今回の選択式に対応できたとはいえます(基準点は、2点に引き下げられましたが)。

 

他方、択一式の問1(若年労働者に関する問題)や問2(安全衛生に関する問題)のような問題に対応するためには、漫然と労働経済のデーターを読んでいても、記憶に残らず、厳しいといえます。

今回の問1について明らかなように、当サイトのように、データーを設問化して、設問を解いて思考していく中で、データーの意味をつかみ、記憶に残していくという学習方法が有用といえます。

 

択一式の問3及び問4の法令知識については、【令和2年問3B】のいわゆる「同一労働同一賃金指針」からの出題を除き、当サイトですべて記載されているものでした。

「同一労働同一賃金指針」からの出題についても、常識により考えれば、結論を導くこと自体は難しくなかったです。

 

ただし、問4の労働組合法の肢B(こちら)については、当サイトでも判旨を掲載しているだけであり、十分な解説をしていなかったことから、判断しにくかったかと思います。

肢C(こちら)については、趣旨等について記載していましたが、やや厳しい出題だったかもしれません。この労働組合法第5条第2項の規約の必要的記載事項からは、【平成29年問2ウ(こちら)】でも総会の開催について出題されていました。

労働組合法からの出題としては、判例のほか、肢Cのような、細かい条文が狙われることが少なくありません。

ただし、今回のように労働組合法関係が毎年1問(5肢)出題されるというわけではありませんから、あまり細部への入り込みも避けたほうがよさそうです。

まずは基本的な制度の仕組みを条文と併せて押さえ、判例で肉付けするという方向がよいでしょう。

 

肢DやEの判例については、当サイトでは詳細に解説しており、あまり問題がなかったと思います。

 

問5の社労士法は、どうしても後回しになりやすいのですが、必ず出題されるといってもよく、得点源にもなり得ます。

市販書において重要事項がコンパクトにまとめられていますから、これを反復してまずは最低限度の知識を力づくで覚えこむという方法が有用でしょう。

 

 

以上、令和2年度の労働一般でした。

 

 

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